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リチウムポリマー電池の充電、取り扱いと安全についての情報

高容量リチウムポリマー電池の充電について

 リチウムポリマー電池(以下、リポ)の充電電圧は4.2±0.05V23℃)とされています。4.2V以上の充電は「寿命低下領域」と言われており、バッテリーの寿命を縮めることになります。そして、4.35V以上は「使用厳禁領域」または「破壊領域」とも言われています。リポの充電は充電器の精度、バッテリー内部抵抗の多い、少ない、その他のあらゆる状態に応じ電圧がどこまで上がるかに左右されます。Hyperion Litestorm  シリーズは高C放電のため、10Cなどのバッテリーに比べると、内部抵抗が少なく、充電器によっては対応できない場合があります。

 リポは独特の充電方式を使用するため、リポに対応した充電器だけを使用してください。手動でセル数(充電電圧)と充電電流を設定し、充電時には自動でその確認をするタイプがもっとも安全です。リポの電圧範囲は広いためセル数を自動判別する充電器はエラーを起こす可能性があり、結果として電池にダメージを与えたり過充電による火災を起こす可能性があります。これらの充電器においても手動設定による使用をお勧めします。また、手動設定だけで自動確認を行わない充電器もあります。これらの充電器はユーザのエラーを防ぐことができず使用には最大の注意が必要です。さらにリポ及びニッカド・ニッケル水素兼用充電器にはニッカド・ニッケル水素の設定で誤って充電してしまうものがあり過充電・発火の恐れがあります。

リポの充電にはEOSシリーズ充電器のようなCC/CV(定電流/定電圧)充電器を使用します。このタイプの充電器は最初は設定により最大1Cの定電流で充電し(電圧は徐々に上がっていきます)、電圧が4.2Vとなり約90%ほどの容量が充電された後4.2Vの定電圧で充電し充電電流は徐々に下がっていきます。空の電池を充電する場合は約1時間で90%充電され満充電になるにはさらに2030分かかります。実際に使用するときには電池は空にはなっていないのでそれ以下で終了します。

リポの充電電流は最大2Cとしてください。容量1,500mAhの電池の場合には3.0Aが最大となります。それ以上の電流で充電してもそれほど充電時間は減らず、電池の寿命だけを縮める結果となります。*2C充電が可能なものはHyperionLVX/LVZシリーズのみで、その他の種類のリポは1Cで充電を行ってください。

 

安全な充電のために

リポは今までに無い高性能を電動ラジコンに提供しますが、その内部の化学構造のため使用を誤ると火災を起こす危険があります。 このことはリチウムの性質上、避けることができないものです。普段の生活で使う自動車、包丁、洗剤などと同じように、使い方を誤ると事故や怪我を招きます。安全のために以下に厳重に注意してください。 

  •  ハイペリオンEOSシリーズなどのバランサー機能内蔵充電器を使用し、各セルの電圧を目視することをおすすめします。バランサー機能がついていない充電器を使用する場合は、必ずLBA10バランサーを使用し、設定間違いによる過充電を防ぐためDPC(データポートケーブル)の併用を推奨します。
     

  • 充電器の設定が充電しようとするバッテリーパックに合っているかを確認した上で、セル数(電圧)・電流とも、設定を絶対に間違えないようにしてください。 
    例えば
    2セルを3セルとする、リポをニッカド/ニッケル水素の設定で充電すると確実に過充電になり危険です。
     

  •  充電は燃えにくい場所(例えばレンガなどの上)で行い、燃える恐れのない入れ物で保管してください。
     

  • カーペット、紙などの燃えやすいもの、液体の近くでは充電は行わないでください。
     

  • 火災に備えて粉末式など消火器を備えてください。あるいはそばにバケツいっぱいの砂を置いておくのもいいでしょう。
     

  • 自動車の中、特に走行中は絶対に充電しないでください。
     

  • 充電中は充電器の側を離れないでください。
     

  • AC/DC対応の充電器は室内で使用できる充電器と思われがちですが、名前のとおり、AC電源とDC電源の両方が使用可能だという意味で、室内での使用はハイペリオンもエアクラフトも推奨していません。リポの充電場所はユーザーが最も気を付けなければならないことのひとつで、火災等の万一のアクシデントに備えて、屋外での充電をおすすめします。どうしても室内でしなければならない要件がある場合は、まわりに燃えるものがないこと、バケツに砂を入れて準備しておく、消火器を設置しておくなどの安全対策を講じた上で行なってください。

 

取り扱いについて
 

 リポは電圧/高エネルギーを持った電池ですので、ショートさせたり過充電、過放電しないようにしてください。下記項目を参考に取扱いには充分注意してください。車の中にバッテリーを放置しないでください。特に暑い日は注意してください。60℃を超えるところにも保管しないでください。

  • 老朽化した、損傷がある、またはその可能性のあるパックはその他のパックと別に保管してください。例えば墜落などで、外見は変わらなくても中のワイヤーが破損し、ショートし易くなっている場合もあります。破損の可能性が疑われる場合、そのパックは絶対に使用しないでください。墜落していなくても、フライト時のパワーシステムの状況次第で使用できなくなる可能性もあります。フライト終了後、ESCとの接続を切り忘れカットオフ電圧以下にしてしまうと、決定的なダメージを受けることになります。
     
  • リポには有害物質は入っていないため完全に放電した後は、各自治体の定める方法に従い廃棄してください。
     
  • 急速放電はバッテリーの寿命を縮めます。
     
  • 満充電の状態で保管しないでください。55%60%の状態を推奨します。 保管時は、落下や圧迫のないように注意してください。
     
  •  コネクターを抜き挿しするときはコネクター本体を持ってください。ケーブルを引っ張ると、ピンが抜けショートする場合があります。
     
  • バナナコネクターを使用している場合は、オス側にキャップをかぶせ、ショートするのを防止してください。
     
  • セルを工作ナイフやとがった金属などで穴を開けたりしないように気をつけてください。
     
  • バラセルを絶縁しないままポケットや袋、引き出しに入れないでください。バッテリ、バッテリタブともにお互いに接触しないように絶縁しておきます。
     
  • バラセルを伝導性のある表面に置かないでください。(アルミテーブルなど)
     
  • バラセルや電池パックを子供やペットの手が届くところに置かないでください。
     
  • バラセルから電池を組み立てるよりは電池パックを認定ディーラから購入したほうが安全です。
     
  • 電池内の電解質が手についたときにはすぐに石鹸と水で洗ってください。もし目に入った場合には冷水で十分にすすいだ後、医師の診断を受けてください。

 

メモリ効果について

 
リチウムポリマー電池にはメモリ効果はありません。放電無しで追加充電するだけで使用できます。


電池のメンテナンスについて

 
直列使用していると各電池のばらつきにより各セルの電圧にばらつきが出てきます。電圧の下がったセルの過放電、過充電の危険があります。特に大電流を使用をする場合は数10サイクルに一度各セル の電圧を確認してみることをお勧めします。(2-3セル直列ではそれほど注意は不要です。)
 
電池の用語の基礎、その他の情報

電圧・電流・電力

 
電気の流れる量を電流(A、アンペア)、電流を流そうとする力が電圧(V、ボルト)です。電流がどれだけ流れるかは電圧とその回路の電気抵抗で決まります。電動機の場合電気抵抗は主にモーター、ESC(スピードコントローラまたはアンプ)、それと電池の内部抵抗などの合計となります。抵抗値が少ないほど、また電圧が高いほど電流は多く流れます。たとえば ニッカド6セルで5A流れる機体では、7セルでは5A × 8.4V / 7.2V (= 5A × 7/6)= 5.8A 流れます。

 電気のパワーは電力と呼ばれ(W、ワット)、電圧 × 電流となります。上の例では6セルでは7.2 V × 5A = 36W、7セルにすると8.4V × 5.8A = 約49Wでパワーは36%増となります。 電池は電流を流しているときは電圧が下がっています。7.2Vを示している電池でも使用中は6V台に電圧が下がっています。

電池の容量
 
2セル800mAh(ミリアンペアアワー)などと記載があります。リチウムポリマー電池では1セルが公称3.7Vですから、この電池は電圧が7.2Vで、’800mAh’の容量があることになります。つまり7.2Vで800mAを1時間流す容量を持っています。4Aの電流が流れるときには800mAh ÷ 1000 ÷ 4A = 0.2 時間 (=12分)使えることになります。実際には電流を流すと内部抵抗により電圧低下が起こるため取り出せる電力はこれよりも少なくなります。

C とは?

 電池で流せる電流を電池の容量Cであらわします。1200mAhの電池では1Cは1200mAとなります。


気温と放電の関係

 リチウムポリマー電池も他の同様低温での放電は電圧が下がります。低温時には電池を保温すると内部抵抗が減り放電電圧が上がります。高放電電流で使用すると電池の温度が上がります。過熱を避けるため放熱にも気をつけます。


 

雑誌、各社ウェブサイト上でも頻繁に言われていることですが、リポは1+12のように単純明快に答えを導くことができるわけではなく、特に充電の場合は充電器の仕様やセルの状態によって得られる結果は多種多様です。「正しく使用してください」といわれても何が正しい使用方法なのか明確に言い切ることはできません。充電器、バッテリーの仕様、それらの状態(外見や最近の消費データなど)等を総合的に判断し使用してください。


 

バッテリの放電、充電、電気モーター、プロペラ、ラジコン飛行機の飛行そのものもすべて潜在的に危険があり、他人に被害を与える可能性があります。ユーザーは製品を購入するに当たってこれらのリスクを承知し、製造者、流通者、販売者(代表者およびその従業員)の一切の事故、怪我、資産に対する損害の責任を問わないものとします。

ラジコン用途で使用する場合、これらの電池の最大放電電流は製造者の指定を超えます。リチウムポリマー電池のラジコン用途での使用は試験的とみなされ、製造者、流通者、販売者ともリチウムポリマー電池のラジコン用途あるいはそれ以外の用途での容量、寿命、保存、放電性能について保証するものではありません。
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