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Emeter

Hyperion プロペラの話
by Philip Connolly for Hyperion HK

目的

このセクションではよく使われるプロペラの種類の実際のプロペラ定数とともにプロペラ定数の意味を紹介します。模型飛行機ではさまざまな定数が使われますがここではモーターの出力とプロペラの回転数に関連したものをお話します。ここでは回転数から推力を求める推力定数やモーターの定数(kv、無負荷電流、巻き線抵抗)は触れません。ここでは特にEmeterを使って測定する際にプロペラ定数の使い方を紹介いたします。いくつかの定義、式、ルールと測定の方法を解説します。

紹介

電動フライヤーはスピード、上昇力、フライト時間、スタント性能あるいは小型化といつでももっと性能を求めています。Hyperion Z、Xシリーズのような高効率、軽量なブラシレスモーターにより以前は得られなかった高性能を楽しむことができます。それでももっと高性能を求めます。最も簡単に得る方法は機体にあったプロペラを選定することです。

電動機で使われているプロペラ、径、ピッチ、ブレード数、形状とさまざまな種類があります。エンジンと違ってモーターは非常に広い範囲のプロペラが使えます。いい組み合わせであれば高性能に、負荷が大きすぎればモーターを壊すこともあります。プロペラの選定の際にはそのプロペラを回すのにどれくらいの負荷がかかるかが前もってわかれば最高です。電動パワープラントへの負荷はプロペラのサイズで大体決まります。しかしより大きなサイズのプロペラを積んで負荷を高めて、より電池パックから電力を供給しても必ずしも高性能にはつながりません。

電動フライトで最高の性能を出すためにはプロペラがモーター、ギアボックス、スピードコントローラ、電池パックそして飛行機のタイプに合っていることが必要です。選定は大変な仕事に見えますが手順を踏んでいけばできます。

径とピッチ

プロペラの径とピッチは名目上測定しやすいものです。ただし折ペラではセンターピースのサイズが異なると径が変わるためやや複雑です。中心から折りペラのヒンジまで30mmから50mm以上のものもありますので径は1インチ近く変わってしまうわけです。下で紹介するようにこれはモーターへの負荷に大きな違いを出します。

プロペラのピッチははっきりしています。プロペラが一回転する間に前に進む距離として定義されます。実際にはピッチは中心から一定の長さのところで測定したブレードの角度になり、0度から90度の間になります。

しかしブレードの角度は一定ではありません。先端に近いところでは中心に近いところに比べて角度は少なくなっています。そうしないとより速く空気の中を進んでいく先端部でばかり空気を動かしてしまい、ピッチスピードが先端と中心で異なり効率が悪いものになってしまいます。さらに複雑なのはより効率を求めるために中心から先端まで同じピッチには設計されていないことがあります。結果として先端では中心よりもさらに小さなピッチになっていることがあります。それではどのようにしてピッチを定義するのでしょうか。

この問題に対応するためAeronautは径の75%でのピッチを表示しています。ピッチは場合によっては中心の1/4になることもあるのでいい方法といえます。

プロペラのピッチは自動車のギアにたとえることもできます。低いギアでは最初の加速や登坂性能は良くなりますが最高速度はエンジンの回転数で制限されてしまいます。トップギアを選んだ場合は逆に登坂性能や最初の加速は悪くなってしまいますが最高速度は上がります。同じように低いピッチのプロペラは上昇力はいいですが低速、高ピッチのプロペラは競技用では特に水平飛行では高速となります。大体の目安として使用目的により以下のガイドに従ってピッチを選ぶといいでしょう。

  • 3:1の比 12x4など 3Dタイプの機体でフルスロットル以下でホバリングする機体。

  • 2:1の比 10x5など 通常のアエロバティック、スポーツ機

  • 1.5:1の比 15x10など 強い加速と上量力が必要な時々パワーを入れるタイプのグライダー

  • 1:1の比 5x5や16x16など パイロンやF5Bのような高速の機体

プロペラの一般的なルール

ここでは以下を論じます。

  • プロペラを駆動するのに必要なパワー

  • 結果のモーター効率

  • その使用目的とパワープラントに合ったプロペラのマッチング

プロペラを選ぶ上でいくつかのルールがあります。

  • 径が大きいほど効率がいい。- 径と効率は比例するという人もいます。長い上昇をするアエロバティックスやホバリングなどでは特にそうです。究極の例はヘリコプターのロータで大きな径で最小のパワーで機体を持ち上げるわけです。

    プロペラの径は駆動に必要なモーターのパワーを決めるもっとも大きな要素で4乗で比例します。つまり同じ回転数で回すためには、ピッチが同じとするとプロペラの径が2倍になったら16倍のパワーがいるということになります。
     
  • 同様に径が同じ場合はピッチと駆動するのに必要なパワーは比例します。
     
  • 回転数に対しては駆動するパワーは3乗で比例します。回転数を2倍にするなら8倍のパワーがいります。

これらを式で書くと以下となります。Taking these three points, the power in watts required to drive a prop would be:

Watts(電力) = Const(定数) * rpm(回転数)3.0 * diameter(径) 4  * pitch(ピッチ)

この式ではプロペラの径とピッチそして回転すだけが必要なパワーを決めることになります。実際にはそれ以外の要素もあります。性能予測プログラムの中にはプロペラのファミリー、つまり'Aeronaut Cam Folder'や'APC fixed'などと一括して定数を設定するものがありますがこれではあまりに一般化しすぎであり同じ形をしていると仮定することになります。実際には各プロペラサイズごとにことなります。

たとえば古い14x8.5折ペラでは実際にピッチを測定すると6インチしかなかったりします。他にも測定するとピッチだけでなく径も実際とは大きく異なるものが見受けられます。各プロペラファミリーについての各論は後述します。

そこで私たちはそれぞれのプロペラを個別にあらわすために2つの定数を使用することにしました。ひとつは通常上の式で3.0となる乗数です。私たちの測定では実際にはこれにずれがある場合があります。

市場に出ている数百の、しかも多数の折りペラセンターピースのサイズと角度を考えるとそれぞれのプロペラ定数をカタログ化するのは膨大な仕事です。しかし挑戦しないと何も得られません。建設的なコメント、データの追加は大歓迎です。なおこの定数を算定していく作業の中でデータの原典については別途記してあります。

プロペラ定数の計測

まずトルクと回転数、出力の関係を説明しましょう。一定回転時にはモーターのトルク、つまり回す力はプロペラが回転に対して抵抗する力と一致します。トルクは一定の径での力として測定されます。たとえばg*cmやN(ニュートン)*mなどです。その式は次のようになります。

Watts = RPM * Gms-Cm / 97400

通常トルクはダイナモメータで測定します。私の使っている仕掛けはモーターとコントローラを低抵抗で動く送り機構の上に載せたチューブにマウントしてあります。モーター出力軸のプロペラによりチューブは反対側に回ろうとします。その力を正確なデジタル秤に伸ばしたレバーで測定するわけです。レバーの長さは4.87cmにしてあるので、上記の式に当てはめるとある回転数でプロペラを回そうとする力はrpm * gms / 20000となるわけです。

潜在的に誤差が出るいろいろな可能性がありますがトルク、出力、効率の測定のために対策してあります。

  • デジタル秤にプロペラ後流があたる。 - 影響を最小限にするようにダイナモメータに風除けを組み込む。

  • 測定に電圧が変わりrpmが変わる。 - 定電圧電源を使用。

先の式からWatts = 定数Const * rpm ^ 3でした。ダイナモメータでrpmとwattが測定できるので定数が計算で求められます。実際にはいくつかのスロットル位置で測定し定数の精度を上げるだけではなく、乗数の値も精査しています。

モーター効率の計算と動作点について

測定したプロペラスピードを実現するために必要な出力(W)が求められたので、ESC、モーター、ギアボックスの効率を計算するのは簡単です。単に測定した出力を入力で割るだけです。

Hyperion Emeterを使うとこれをリアルタイムで測定・計算できます。表から使用しているプロペラのプロペラ定数と乗数を入力しておくだけです。Emeterのシャントをパワーシステムに接続しタコメータ部をプロペラに向けるだけです。モータを起動し測定値が安定するのを待てば効率がリアルタイムで表示されます。'Hold'ボタンを押せば記憶されるのであとでゆっくり値を検討できます。

もちろん別々のタコメータと電圧・電流計でも測定できます。回転数と電圧・電流計の表示を同時に正確にメモするのは大変です。

どのようなモーター、ギアボックス、ESCの組み合わせでも知りたい測定点は2つあります。最高効率を出すところと最大出力のところです。いろいろなペラを試すことでどの点で使用するか変更できます。大きすぎるプロペラを使うと最大出力点を越えてしまいモーターや電池パックを痛めてしまいます。現在の高出力・低抵抗モーターでは最高出力点は往々にして電池パックの能力で決まりますが、最高効率点はモーターとESCで大体決まります。

たとえば20Aで最高効率、40Aが最大出力である場合を例にして見ましょう。電流が20Aになるプロペラをつけても効率が悪いのでより大きなプロペラに交換すればより大きな出力とプロペラ効率が得られます。同様に50A以上流れてしまうプロペラをつければ出力を減らすだけではなく電池パックやモーター、ESCを痛めてしまいます。

この例では20A近くで使用すればもっとも長い間飛べ、40Aに近ければ最も短い時間で最大の力を出せます。短い時間モーターを回す競技グライダー向けです。

いくつかのプロペラでEmeterにプロペラ定数を入れて回転計モードでテストをすれば最大出力点を越えているかが、またモーターモードではどれくらいの効率化がわかります。ここでいう効率はESC、モーター、ギアボックスを合わせたものでモーターメーカが示すモーターだけのものよりは低いことに留意してください。

このようにプロペラ定数を使用するわけです。それではその詳細を見て行きましょう。

Aeronaut Folding Props 折ペラ

まずはこのドイツのメーカーの折ペラと通常のペラを見て行きましょう。Aeronautは製品の貴重なデータを豊富に提供してくれています。以下のウェブサイトにClassicとCam 折ペラシリーズそれぞれに対して、ある回転数で回すために必要な力のグラフを掲載されています。

http://www.aero-naut.de/prop/bilder/gross/diagrammCAM.jpg 

http://www.aero-naut.de/prop/bilder/gross/diagrammCLASSIC.jpg

またさまざまなサイズのセンターピースを使ったとき、100Wの力で駆動できる回転数も+5度から-5度までの5点の角度に対して測定され提供されています。この値はN100値と呼ばれます。

興味深い点はグラフと表の数値が必ずしも一致しない点です。たとえば18x11 Cam折ペラはグラフでは100Wでは3150rpmとなっていますが表では3070になっています。グラフは正確には読みとりにくいので表の数値を使うことにします。しかしグラフからはもうひとつの重要な要素、力と回転数が何乗に比例しているかが読み取れます。

グラフのrpm/力を詳しく見るとAeronaut折ペラは一般的な3乗ではなく3.08乗で一番比例が取れることがわかります。

そこで一般的な以下の式は

 Watts = Prop Const * rpm ^ Power factor

このようになります。:   Watts = Prop Const * rpm ^ 3.08

rpmを1000単位で測定するとプロペラ定数は0.1〜4.5の扱いやすい値となります。なおこの関係は温度、湿度、高度によっても変わりますが影響は少ないのでここでは省略します。

センターピースのサイズは重要です。14インチの折ペラで42mmを47mmに変更すると径は約1.7%増えます。これは同じ回転数を得るためには7%余計に力が必要になります。(4乗に比例です。)52mm、47mm、42mmセンターピースどれでも乗数が3.08としてAeronautの定数を算出しています。

さらに裏づけとして独立したテストを行ってAeronautウェブサイトの数値の正確さを確認してあります。例外は14x10と15x10 Cam折ペラです。14x10はAeronautの数値よりも負荷がかかります。この理由はピッチを測定するとそれぞれ11.2インチ、9.8インチとAeronautが示している値と異なる点から来ていると思われます。

なおこれらのテストはさまざまな回転数で 測定されました。どのプロペラも3.00よりは3.08の乗数で測定結果によく合致しAeronautのグラフと一致します。

他のテストではパイロン機用のHectoplettブラシレスモーター(ギアボックス付き)は12.5 x 7.5 Cam / 42 mm プロペラで8.54V, 53.1A, 7605rpmを記録しました。Aeronautの低数ページからはANの値が0.623であることがわかり71%の効率しか示しません。しかしダイノテストの結果は定数として0.691が得られ79%もの効率が得られています。このモーターの品質を考えるとダイノでの測定結果のほうが意味を成し信頼できます。

そこでプロペラチャートではAeronautの折ペラに関してはドイツのWilhelm Geck氏がまとめた結果も示しています。彼の結果では出力と回転すが示されていますがそこからプロペラ定数も求められます。乗数を3.0にそろえるように調整されているようですがここでは3.08になるようにそろえています。

Aeronauの折ペラはこのような理由で3つの異なる値を掲示してあります。少しの違いはありますが好みで選んでください。また利便のため平均値も掲示してあります。

APC Electric “E” プロペラ

これらの定数のほとんどはダイノテストで広いレンジで測定した結果から求められています。測定機器は決して高級なものではありませんが測定値はいくつかサンプリングで他の方法で確認したものと一致しています。各プロペラはそれぞれ5から10の測定が様々なパワーレベルで行われています。これらの結果から乗数は3.0ではなく3.2のほうがうまく合致しています。四角あるいは四角形に近い形のプロペラ(つまりピッチと径が近いもの)例外で、2.9でいい合致が見られます。この違いは高いピッチのプロペラはベンチ上では失速しており、このような静止測定では違う規則で働いていると思われます。モーター効率を求めるためにはこれは関係はありませんが、このようなプロペラの消費電流は飛行中だと大きく変わる(増える)可能性があることに注意してください。

APC Sport Props スポーツペラ

これらのプロペラはWilhelm Geck氏によりMegaモーターで徹底的にテストされています。APCプロペラに関しては他に測定結果も無いので氏の結果を単に換算して掲示してあります。ダイノテストが実施されたものはその結果も掲示してあります。乗数は他の情報が無いので3.0としてあります。

Aeronaut Fixed Electric Props 固定電動ペラ

これらのプロペラのデータはAeronautのウェブサイトに掲示されたデータから求められています。乗数は他の情報が無いので3.0としてあります。

Graupner Carbon folders カーボン折ペラ

これらの値の大部分はGeck氏の測定結果から来ており、乗数はAeronautの折ペラと同様3.08を使用しています。14x9.5プロペラはダイノ上でテストされ、乗数3.08のほうが3.00より合致することが確認されています。

Graupner Speed  CAM props. スピードCAMペラ

これらの結果は2つの異なるダイノでテストされた結果です。これらの数字は数年間かけて修正されたものです。乗数は3.0を使用しています。

プロペラ定数と効率の値の使い方

あなたの機体のパワーを増やしたいとき、Emeterを使用して電流をチェックした結果が電池パック、ESC、モーターの定格よりずっと低い場合はより大きなプロペラを使うことができます。

まずは単に大きなプロペラ定数を持つプロペラを選択します。元と新しいプロペラで効率を測定します。結果は少し落ちるかもしれません。もし大きく効率が下がるようでしたら出力はプロペラを変える前より下がってしまうこともあります。Emeterの回転計モードでプロペラ定数を入力した状態では、モーターからの出力がワットとブレーキ馬力(BHP)で表示されるのでよりわかりやすいでしょう。

たとえばAPC E 10x7ペラ(0.223 @ 3.2, 径/ピッチ = 1.42)を使っていてさらにパワーを増やしたいとき、プロペラ定数の表から11x8(0.357 @ 3.2, 径/ピッチ = 1.375) か12x6(0.322 @ 2.0)を選択するのがよいでしょう。

この場合径とピッチの比が変わることに注意してください。元の10x7ペラに比べて11x8ペラでは水平飛行での速度が増えることが期待でき、12x6ペラでは上昇力のアップが最大速度の低下と引き換えに得られるでしょう。ペラの選択の大きな要素です。

もしギア付きモーターで高い効率を得るのに小さなプロペラしかつかえないとわかったときは、ギア比を高くしてより大きなプロペラで十分な速度を得られるピッチを持ったプロペラを選択してもいいでしょう。一般に径が大きいほどプロペラの効率はよくなりモーターの効率向上と組み合わせられます。

ハーフスロットルでは、ブラシレスESCの中にはとても効率が悪くなるものがあるということに注意してください。電気回路の効率の悪さは熱の発生を意味します。低い効率のコントローラ/モーターでのハーフスロットルの連続使用は避けるべきです。使用しているESCにこの問題があるかどうやって調べるか?Emeterがあれば簡単です。プロペラ定数を入力していろいろなスロットル位置で測定してみればすぐにわかります。スロットル位置を変更したら回転が安定して値が落ち着いてから記録してください。スロットルを下げた直後はプロペラが完成でまだ回転数が高いため一時的に高い効率を示すこともあります。

最後に、測定時の気温、湿度、大気圧や高度はすべて効率の値に影響するということをお忘れなく。また違う種類のESCは異なった内部抵抗を持ち、またESCの進角や周波数設定の違いも影響します。自分の測定した結果は同じ構成で同じ場所で測定したものとしか性格には比較できません。モーターの絶対的な効率を測定するためには研究室のような管理された場所での測定が必要です。測定した結果の数値はこの制限があることを注意してください。ある条件下で悪い結果のためいいモーターが正しく評価され無いこともありえます。

このプロペラと出力定数、要素の解説が皆さんのお役に立ち、Hyperion Emeterを使ってより効率の高い構成を見つけられるよう期待いたします。お楽しみください。

Best Regards,

 

The Hyperion Team

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